持続化給付金の申請は難しくない!

2020年5月25日現在

持続化給付金を簡単に言えば、コロナの影響で売上が落ちた事業者に「何に使ってもいいから、申請した人にお金をあげます~、これで乗り切って事業を続けてね~」というものです。
この給付金はとても使い勝手がよく、申請方法もかなり簡素化されているので対象になる方はぜひ申請してください。

持続化給付金の申請は、2021年1月15日が最終締め切りで、1月から12月の間で一番売上が低い月を選択することができます。
上限額は中小企業で200万円、個人事業主で100万円です。

ここでは、個人事業主(フリーランス)の受給要件と申請方法をお伝えしていきます。

【受給要件(2020年4月現在)】
1.2020年1月から12月の間で、1か月の売上が前年同月比50%以下の月があること。
2.2019年度以前に起業しており(1月から12月までの売上が確定している)、今後も事業を継続する意思がある。
3.2019年度の確定申告を行っている。
4.売上が事業収入である。

それぞれについて説明します。

■1について
1か月の売上が前年同月比50%以下である。

以下の表を参考にしてください。

単位:千円

1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 合計
2019年 100 100 160 120 100 110 100 120 110 90 100 120 1,330
2020年 100 55 20 50

例えば2019年度3月の売上は16万円で、2020年の3月売上が2万円だったとします。
16万円×50%=8万以下なので、申請条件をクリアします。
4月も同様に条件に当てはまりますが、上限額以下しかもらうことができません。

・3月で申請した場合の受給額の計算方法
2019年度の年間売上=1,330
2020年3月売上20×12=240
1,330-240=1,090 上限100万円に達します。

・4月で申請した場合の受給額の計算方法
2019年度の年間売上=1,330
2020年4月売上50×12=600
1,330-600=730 上限の100万円以下です。

つまり、対前年の差額が大きいほど受給金額は大きくなるということです。

■2について
2019年度以前に起業している。

2019年の途中で起業された方は「新規開業特例」が設けられています。
例えば2019年10月15日に起業した場合(月の途中でも1か月とみなされます)

2019年10月 2019年11月 2019年12月   合計     平均  
40 100 100 240 80

この平均8万円に対して、2020年の売上が4万円以下の月があれば申請できます。
(※白色申告をしている人も同様に前年度の売上は月平均した数字になります)
この特例を受けるには「個人事業の開業・廃業等届出書または事業開始等申告書」が必要です。
無い場合は、管轄の税務署に相談すると代替えの書類を発行してくれるので大丈夫です。

■3について
2019年度の確定申告を行っている。

青色申告・白色申告、前年度売上の計算方法は違いますがどちらも対象となります。
5月22日、2020年1月から3月までに起業したひとも対象になるとの速報が出ており、
1月から3月の平均を基準として、4月以降の月売上が50%以下になれば申請できるようになるようです。

■4について
売上が事業収入である。

4月の発表では「確定申告書B第一表」の収入金額等で事業欄に売上の数字が入っている必要がありましたが、フリーランスや副業での事業だと、雑所得や給与所得になっているひとが多くいます。
※現在は発注元が発行する業務委託契約書や支払調書等を添付すれば申請できるように審議中です。

【必要資料】
以下の電子化した書類4点が必要です。
※例えば免許証だと表と裏、必ず1枚ずつに分けてファイルを作成する。データの形式はPDF、JPG、PNGのいずれかです。(ちゃんと見ることができれば、スマホで撮った写真でもOK)

1.2019年の確定申告書と決算書
・青色申告:確定申告書第一表(税務署の収受印があるもの)と所得税青色申告決算書の1枚目と2枚目の合計3枚
・白色申告:確定申告書第一表(税務署の収受印があるもの)1枚

税務署の受領印が無い場合は管轄の税務署にご相談ください。
電子申告(e-tax)した方は別途添付書類が必要な場合があります。

2.2020年の対象月の売上台帳等
※「売上減少の対象月」と同じ月の売上台帳
・会計ソフト → 総勘定元帳「売上」をPDF出力
・エクセルで作成 → PDF出力
・手書き → スマホで写真を撮りJPGで出力
どれでも大丈夫ですが、売上日 相手先 金額 摘要(内容がわかるもの)の記載は必須です。

3.本人確認書類
・運転免許証(表・裏)
・個人番号カード(表面のみ)
・写真付き住民基本台帳(表面のみ)
・在留カード、特別永住者証明書、外国人登録証明書(特別永住者に限る)(表・裏)
・住民票の写し及びパスポート(顔写真の掲載されているページ)の両方
・住民票の写し及び各種健康保険証(両面)の両方」
上記のいずれかを用意してください。

4.通帳の写し
通帳の表面と通帳を開いた1ページ目と2ページ目。
ネット銀行などで通帳が無い場合は、電子通帳の画面コピーで構いません。

以上、文章にすれば難しそうに思えますが、応募資格を確認して4種類の資料さえデータ化すればすぐに申請手続き画面に入って大丈夫です。
申請手順はとても分かりやすく簡単ですので、受給対象となる方は、ぜひとも資料を用意して申請してみてください。できるだけ多くの方が給付金を受給できるよう、この記事が少しでもお役にたてれば幸いです。

持続化給付金の申請ページはこちら

*****今回こちらのコラムを書いていただいた方です*****
石原さん
福岡県博多区在住、夫と二人暮らし。
経理の仕事を行いつつ、2年前からオリーブ栽培にチャレンジ中です。

この記事を書いた人

わざびと